トーク:2002年度 (平成14年度)

提供: 八中・小山台デジタルアーカイブ
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学校週5日制が完全実施される一方で、学力低下が問題になっている。本校では45分×7限×39週の授業を開始。放課後の活動時間が短くなった分、土曜・日曜日に登校する班が増えた。10年ぶりに国公立大学への進学者が倍増し、私大合格者は延べ400名を越した。運動会に2200名、文化祭には3000名の見学者が訪れるなど、 城南地区で最も人気の高い学校となった。また、l学区都立高校長会主催の城南地区都立高校合同説明会を開催し、約1500名の中学生と保護者が本校に集まった。 学区が撤廃され、全都から本校を受検できる制度になり、本校の地元として目黒区・世田谷区が含まれつつある。また、地下鉄沿線の地域から通学する生徒もいる。 学校週5日制が始まりました。それに伴い。学習時間を確保するために、土曜日の午前中の班活が禁止となりました。また、土曜講習が、土曜日の午前中を利用して始まりました。生徒も教員も以前にもまして忙しくなり、3年生からは「今まで通りでよいのに」という声も聞こえました。高校で学ぶ科目の選択制が全国的に進んだた めに、大学の学習で必要な科目を高校の時に学ばずに入学する大学生が増えました。一方大学では、教養課程を減らし入学早々から専門の勉 強するような制度改変が並行して進みました。その結果、受験難易度の高い大学においてさえ入学生の学力低下が著しく、社会的に大きな問 題となりました。そのため国立大学を中心に受験科目数を増やす傾向が生まれました。センターテストも来年度より変わります。平成15年度(2003)から新指導要領に移行に伴い、小山台高校における新しいカリキュラムが決まりました。2年生から理系文系に分け理科の選択制のある現行との違いは、2年生まではどの科目も全員に必修で行うことです。実際にクラスを構成するときに、文理の傾向で分けるかどうか、細部はまだ議論の最中です。大学入試の改変も意識にありますが、入学後の学習 に十分耐えられる力をつけて卒業をさせたいという理念で作られたカリキュラムです。このため、各教科の時間数も6日制の時代に比べ減らすことができません。 そのため、来年度からの新しい指導要領の実施を見据え、今年度から45分7時間授業が始まりました。したがって、今年度も各教科の学習時間数は、以前のまま変 わりませんでした。都立高校の入試で、昭和17年より続いてきた学区は、平成15年度(2003)の入試より事実上なくなりました。そして、今年度の受検生は: 男子190人、実質1.7倍、女子196人実質1.6倍で、入学者数は235人でした。入学枠を緩和したため、女子の合格者数が増え、実質倍率は女子の方が小さくなりました。「自己PRカード」という、受検生が自分で自分を推薦する文章を各学校で評定を付け、入学選抜における試験の成績や、中学校の成績と併せて、選抜する制度が始 まりました。また、中学校での成績も、これまでの相対評価から、絶対評価に変わりました.合格者の中で実際に入学手続きをした率も最高でした。 小山台生の朝は早い。班活のため、勉強をするため...、行事の練習のため...。朝学校に着くと、校舎の入り口で生徒たちか待っています。入り口の鍵が開いてい ないのです。警備員さんがおられなくなり、機械警備になったからです。校舎も、教員が誰か来ないと開きません。朝一番に来た先生が学校を開けま す。昨年までは、「校舎にはいると静かな校舎内にピアノの音が響いてくる」という状況がありましたが、過去のものとなりそうです。校舎内もそれぞれのブロック に分かれて機械警備がかけられているので、どの部屋へはいるのにも、カード使って警備を解除する必要があります。土曜日や日曜日も同様です。休日に班活 を行った場合、最後に帰る時の校舎の鍵の点検も大仕事になりました。教員も生徒たちもこの不便さに慣れてきましたが、冬の寒い朝、校舎に入れず、やがて来る だろう教員を待つ。ひたすら待ち続ける生徒たちの姿を見ると、せつなくなってしまいます。(創立八十周年記念誌25ページより)